カイ二乗分布
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この記事で扱う統計知識
カイ二乗分布とは ― 「ズレの大きさ」を1つの分布で捉える
1. この記事で学べること
いちこ
まとめ
・カイ二乗分布が何を表しているかがわかる ・カイ二乗検定の背景にある分布だとわかる ・「理論値からのズレ」を扱う分布だとわかる
2. エピローグ
友人とサイコロを60回振って、出目の記録をつけたことがあった。
理論上は、1から6の目がそれぞれ10回ずつ出るはずだ。
でも実際に数えてみると、1の目は7回、6の目は14回と、ずいぶんバラついていた。
「これって、サイコロがいびつなんじゃないか?それとも、これくらいのズレは普通に起きるものなのか?」
理論値(10回ずつ)と実際の結果のズレが、「たまたま起きる範囲」なのか「サイコロがおかしいと言えるレベル」なのか、判断する基準が欲しくなった。
シュン
友人同士でジャンケンを100回やったときも、同じ疑問がわいた。
理論上、グー・チョキ・パーはそれぞれ約33回ずつ出るはずだ。
実際には、グーが45回、チョキが30回、パーが25回だった。
「グーを出しすぎな気がするけど、これって偶然の範囲?」
・サイコロの出目のズレ ・ジャンケンの手のズレ
2つに共通しているのは、 「理論上の値(期待値)と、実際の観測結果のズレが、どれくらいなら『よくあること』で、どれくらいなら『おかしい』と言えるのか」を知りたい、ということだ。
このズレの大きさを1つの数値にまとめて、確率的に判断するための分布が、カイ二乗分布だ。
3. カイ二乗分布とは何か
カイ二乗分布とは、観測された値と期待される値(理論値)とのズレの大きさを表す統計量が従う分布だ。
ポイント
カイ二乗分布は、カイ二乗検定(クロス集計の関係性を調べる検定)の背景にある分布。 ズレが大きいほど、カイ二乗分布上で「起こりにくい値」として扱われる。
カイ二乗検定との関係
以前紹介したカイ二乗検定は、「観測度数と期待度数のズレ」を数値化し、そのズレがどれくらい起こりやすいかをカイ二乗分布と照らし合わせて判断している。
4. 図で見る
サイコロの例で、ズレの大きさ(カイ二乗値)がどのくらいの確率で起きるかを見てみる。
カイ二乗値が小さいうちは「よくあるズレ」として起きやすく、値が大きくなるほど「珍しいズレ」として起きにくくなっていく。
実際に計算したズレの大きさが、この分布のどのあたりに位置するかを見ることで、「偶然のズレ」か「意味のあるズレ」かを判断できる。
シュン
ここで2つのことを覚えておいてほしい。
① カイ二乗分布は「ズレの大きさ」の物差し 理論値と実際の値のズレを1つの数値にまとめ、それがどれくらい起きやすいかを判断するための基準になる。
② カイ二乗検定はこの分布を土台にしている クロス集計の関係性が偶然かどうかを判断するカイ二乗検定は、このカイ二乗分布と照らし合わせて結論を出している。
注意
カイ二乗分布は「自由度」によって形が変わる。 同じズレの大きさでも、自由度が違えば「珍しさ」の評価は変わってくる。
5. まとめ
まとめ
・カイ二乗分布は、理論値と実際の値のズレの大きさが従う分布 ・ズレが大きいほど、その分布上では「起こりにくい」と評価される ・カイ二乗検定は、この分布を使って観測されたズレが偶然か意味があるかを判断している
いちこ
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