超幾何分布
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この記事で扱う統計知識
超幾何分布とは ― 「引くたびに変わる」確率を追いかける
1. この記事で学べること
いちこ
まとめ
・超幾何分布がどんな場面で使われるかがわかる ・「非復元抽出」という考え方がわかる ・引くたびに確率が変わる状況を扱えることがわかる
2. エピローグ
お祭りの屋台で、福引きに並んでいたことがあった。
抽選箱には、当たりくじが5本、外れくじが45本、合計50本入っていると案内されていた。
自分の番が回ってきて、1本引いた。外れだった。
後ろに並んでいる友人が聞いてきた。 「次に引く人が当たる確率って、さっきと同じ?」
少し考えて、違うことに気づいた。
自分が外れくじを1本引いたことで、箱の中身は「当たり5本、外れ44本、合計49本」に変わっている。 次の人の当たる確率は、さっきよりわずかに上がっている。
くじを引くたびに、箱の中身自体が変わっていくのだ。
シュン
トランプで神経衰弱をしていたときも、同じことに気づいた。
最初は、どのカードがどこにあるかまったく分からない。
でも、ゲームが進んでめくったカードが増えるほど、「残りのカードの中に、特定の数字が何枚残っているか」がだんだん絞られていく。
引いたカードは戻らないので、引くたびに残りの構成が変わり、次に特定のカードが出る確率も変化していく。
・福引きの当たる確率 ・神経衰弱の残りカード
2つに共通しているのは、 「一度引いたものは戻さず、引くたびに全体の構成が変わっていく」という状況だ。
この「戻さずに引く(非復元抽出)」状況での確率を扱う分布が、超幾何分布だ。
3. 超幾何分布とは何か
超幾何分布とは、当たりと外れのように2種類の要素が決まった数だけ含まれる集団から、戻さずに一定数を取り出すときの、当たりの個数の確率を表す分布だ。
ポイント
超幾何分布は「全体の数」「当たりの数」「引く数」が分かれば、その中に当たりが何個含まれるかの確率を計算できる。 引くたびに母集団が変化する点が特徴。
二項分布との違い
二項分布は「毎回同じ確率」を前提にする(戻しながら引く場合など)。 超幾何分布は「引くたびに確率が変わる」場面(戻さずに引く場合)を扱う。
4. 図で見る
当たり5本・外れ45本(合計50本)の箱から、3本引いたときに当たりが何本含まれるかの確率を見てみる。
3本引いても、当たりが1本も含まれない確率が最も高い。 当たりの絶対数が少ない箱では、複数本の当たりを引き当てる確率はかなり低いことが数値で見えてくる。
シュン
ここで2つのことを覚えておいてほしい。
① 引くたびに、母集団の構成が変わる 一度取り出したものは戻らないため、次に引くときの確率は、前回引いた結果に左右される。
② 「全体数・当たりの数・引く数」から確率が計算できる この3つが分かれば、超幾何分布を使って、当たりが何個含まれるかの確率を求められる。
まとめ
母集団が非常に大きい場合、非復元抽出でも確率の変化はごくわずかになり、二項分布で近似してもほとんど差が出ないことがある。母集団の大きさと引く数のバランスを意識しよう。
5. まとめ
まとめ
・超幾何分布は、戻さずに引く(非復元抽出)ときの当たりの個数の確率を扱う分布 ・引くたびに母集団の構成が変わり、確率も変化していく ・毎回確率が変わらない二項分布とは、この点で区別される
いちこ
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