四分位範囲・箱ひげ図
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この記事で扱う統計知識
四分位範囲・箱ひげ図とは ― 営業マネジャーのための「分布の構造」
1. この記事で学べること
ポイント
・四分位範囲が「ばらつきの中心」を捉える指標だと分かる ・箱ひげ図でデータの分布構造が一目で読めるようになる ・平均だけでは見えない「データの固まり」が分かる
いちこ
2. エピローグ
「この街の平均家賃は8万円か。ちょうど予算内だな。」
転職に伴って引越し先を探していた。 不動産サイトに表示された「エリア平均家賃8万円」という数字を信じて、予算を8万円に設定した。
いざ物件を探し始めると、8万円以下の物件がほとんど出てこない。 出てきても築40年以上の古い物件ばかりだ。
おかしい。平均8万円じゃなかったのか。もしや釣り物件か?
実態はこうだった。
築古の物件が5万円台で大量にあり、駅近の新築マンションが20万円以上で少数ある。 この2つが混在しているせいで、平均が8万円に見えていただけだ。
いちこ
シュン
毎朝乗るA線の「平均乗車率120%」。
それを見て「まあ混むけど許容範囲かな」と思って引越し先を決めた。
でも実際に通い始めると、月曜の朝だけ地獄だった。 ドアが閉まらないほど押し込まれて、スーツがシワになる。
後から調べると、火〜金は100%前後なのに、月曜の朝だけ180%を超えていた。 「平均120%」はその月曜の地獄を、残りの平和な日々で薄めていただけだ。
シュン
いちこ
子供の模試の結果が返ってきた。
平均点65点で、子供のスコアは63点だった。
「平均くらいだし、まあ普通かな」とほっとした。
でも成績表の分布グラフを見ると、様子が違った。
80〜90点台に固まっている層が思いのほか多く、40〜50点台は少数だった。
点数が高い層が多いせいで、平均が65点まで引き上げられていただけだ。
63点は「中間層」ではなかった。
下から数えた方が早い位置にいた。
いちこ
シュン
家賃、電車の乗車率、模試の得点。
3つに共通しているのは「平均を見ただけでは、データの本当の姿が見えない」ということだ。
データがどこに固まっていて、どこに外れ値があるか。 その「分布の構造」を見るための道具が、四分位範囲と箱ひげ図だ。
3. 四分位範囲・箱ひげ図とは何か
箱ひげ図はこの図で説明できる。
一応、教科書的な説明も加えておくと、
- Q1(第1四分位数): 下から25%の位置
- Q2(第2四分位数): 真ん中=中央値
- Q3(第3四分位数): 下から75%の位置
データを小さい順に並べたとき、4等分する3つの境界値を「四分位数」といい、
箱ひげ図はこの四分位数を視覚化したグラフのことを指している。
ポイント
・箱の内側→真ん中の50%のデータが収まる範囲 ・ひげの先が最小値・最大値(または外れ値の境界)を示す。 ・箱が小さいほどデータが密集していて、大きいほどばらつきが大きい。
4. 図で見る
電車の乗車率データを箱ひげ図で見てみる。
A線(月〜金全体)の箱ひげ図を見ると、箱が広く、ひげが上に大きく伸びている。 これが「月曜の地獄」が隠れている状態だ。
B線は箱が小さく、ばらつきが少ない。 平均乗車率が同じでも、B線の方が「安定している路線」だと一目で分かる。
注意
・箱ひげ図は、中央値(Q2)が中心になる。 ・箱ひげ図で見ると「外れ値の影響」が捉えやすくなる。
5. 計算式
データ: 95, 100, 100, 105, 110, 130, 180(乗車率%)
並べ替えてQ1・Q2・Q3を求める
四分位範囲(IQR)
外れ値の境界
180はこの上限を超えているため、外れ値として扱われる。 月曜の180%がまさにこれだ。
6. まとめ
いちこ
まとめ
・四分位範囲→データの「真ん中50%の幅」を示す ・箱ひげ図→平均では見えない「分布の構造」を一目で可視化できる ・箱が小さい=安定、箱が大きい=ばらつきが大きい、ひげの外=外れ値
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