分布の形状(歪度・尖度)
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この記事で扱う統計知識
分布の形状(歪度・尖度)とは ― 平均だけでは見えない偏り
1. この記事で学べること
いちこ
まとめ
・分布が左右対称でないとはどういうことかがわかる ・歪度(ゆがみ)と尖度(とがり)が何を表すかがわかる ・平均だけでは見落とす「分布の形」の重要性がわかる
2. エピローグ
会社の飲み会の会費を、参加者全員分まとめて集計したことがあった。
多くの人は3000円から5000円くらい。 でも、数人だけ1万円以上使っていた。
全員の会費を平均すると、5800円という数字が出た。
「え、そんなに高くなかった気がするけど」
実際に自分が払ったのは4000円台。 「平均5800円」と言われても、実感と合わなかった。
よく見ると、ほとんどの人が4000〜5000円台に集まっていて、一部の人だけが突出して高かった。 その一部の高い値が、平均を実態より高く見せていたのだ。
シュン
クラスの小テストの点数を集計したときも、似たようなことがあった。
ほとんどの人が75点から85点の間に固まっていて、極端に高い点も低い点もほとんどなかった。
平均点はちょうど80点。 今度は、平均が「みんなの実感」とよく一致していた。
・飲み会の会費(一部が突出して高い) ・小テストの点数(みんな同じくらいに集まっている)
2つを比べると、同じ「平均」という数字でも、その裏にあるデータの「集まり方」がまったく違うことに気づく。
会費は左右対称ではなく高い方に偏っていて、テストの点数は左右対称に近い形をしていた。
この「分布の形」を捉える考え方が、歪度と尖度だ。
3. 分布の形状(歪度・尖度)とは何か
歪度(わいど)とは
分布が左右対称からどれだけ、どちら向きに歪んでいるかを表す指標だ。
- 歪度が正(プラス):右に裾が長い(一部の高い値に引っ張られる。会費の例)
- 歪度が0に近い:左右対称に近い(小テストの例)
- 歪度が負(マイナス):左に裾が長い(一部の低い値に引っ張られる)
尖度(せんど)とは
分布の山が、正規分布と比べてどれだけ尖っているか・なだらかかを表す指標だ。
ポイント
歪度は「左右のバランスの崩れ」、尖度は「山の尖り具合」を数値で表す。 どちらも、平均や標準偏差だけでは見えない分布の「形」を捉えるための指標。
4. 図で見る
飲み会の会費と、小テストの点数の分布を見比べてみる。
会費の分布は、右側(高い金額)に裾が伸びている。これが「正の歪み」だ。
テストの点数は、中心(80点前後)を軸に左右対称に近い形をしている。歪度は0に近い。
シュン
ここで2つのことを覚えておいてほしい。
① 平均だけでは分布の形は分からない 同じ平均でも、左右対称なのか、一部の極端な値に引っ張られているのかで、データの実態は大きく異なる。
② 歪みがあるときは、平均以外の代表値も見る 歪度が大きいデータでは、平均よりも中央値の方が「多くの人の実感」に近いことがある。
ポイント
歪度が大きいデータで平均だけを報告すると、実態とズレた印象を与えてしまうことがある。 分布の形も併せて確認しよう。
5. まとめ
まとめ
・歪度は分布の左右のバランスの崩れ、尖度は山の尖り具合を表す指標 ・一部の極端な値があると、平均は実態より高く(低く)見えることがある ・平均だけでなく分布の形も確認することで、データをより正確に読み取れる
いちこ
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