担当範囲を広げるほど、どれも浅くなる。抱えられる範囲から組織を設計する論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- 担当範囲が広がりすぎている
- 部門間の連携が曖昧
- 組織の分け方を考える立場
−おすすめしない人
- 開発に関わらない
- 具体的な運用手順が欲しい
著者について
マシュー・スケルトン・マニュエル・パイス
開発組織設計のコンサルタント
- 経歴
- ともに開発組織の設計支援を手がけてきた
- 実績
- チームが抱えられる範囲とチーム間のやりとりの型から組織を設計する方法を示した
目的
担当業界を増やした。人も足りているはずだ。それなのに、どの業界も浅い理解のままになっている。
人数の問題ではなく、一人が抱えられる範囲を超えている。本書を読む目的は、その上限を前提に組織を設計することにある。
論点1 人数ではなく、抱えられる範囲で決める
本書が設計の軸に置くのは、チームが頭に入れておける範囲だ。超えるとどれも中途半端にしか見られない。
営業でも同じことが起きる。担当業界を増やし続けると、どの業界の事情にも詳しくない状態になる。
いちこ
人を増やせば解決しませんか。
シュン
人数を増やしても、一人が持つ範囲が広いままだと変わらないんだ。範囲のほうを狭めないとね。
論点2 「連携する」では曖昧
- 一緒にやる … 期間を区切って並走する。立ち上げ期
- 任せて受け取る … 仕様だけ決めて渡す。安定期
- 支援する … 相手が自立できるまで助ける。移行期
常にこの形、ではなく期によって切り替える。営業と開発の関係も、案件の段階で型が変わる。
論点3 組織の形が、そのまま成果物の形になる
3チームに分かれていれば、できあがるものも3つに分かれた作りになる。
顧客体験が分断されているなら、組織が分断されている可能性がある。営業・CS・サポートの分け方も、顧客からはそのまま見えている。
いちこ
社内の分け方は、お客様には関係ないと思っていました。
シュン
関係ないはずなんだけどね。たらい回しになる瞬間に、分け方がそのまま見えるんだ。
この本の限界と、次に読む本
開発組織が前提で、用語も開発寄り。営業組織に当てはめるには読み替えが要る。開発組織の論理なら エンジニアリング組織論への招待、管理職の実務なら エンジニアリングマネージャーのしごと が隣に並ぶ。
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エンジニア組織のほかの本
- エンジニアリング組織論への招待 広木大地
- エンジニアリングマネージャーのしごと ジェームズ・スタニアー