AGENT SALES の書影

AGENT SALES

AI時代に勝つ営業の新分業スタイル

猪瀬竜馬

作業が自動化されたら、営業は何をする人になるのか。分業の線を引き直す論点を3つ紹介する。

✓お勧めする人

  • ツールを入れたが成果が変わらない
  • 分業の線を見直したい
  • 営業の役割を再定義したい

−おすすめしない人

  • 具体的なツールの操作を知りたい
  • 現行の分業を磨きたい

著者について

猪瀬竜馬

営業支援事業を手がける実務者

経歴
作業の自動化が進んだ前提での営業の分業を論じてきた
実績
分業の線をどこに引き直すかを問いとして提示した

扶桑社 / 2026年9月

目的

リスト作成も記録も、ツールがやるようになった。空いた時間で架電数を増やした。結果は変わらない。

道具の問題ではなく、空いた時間の使い道を決めていない。本書を読む目的は、分業の線を引き直す視点を持つことにある。

論点1 手放した時間を、どこに使うか

任せられる作業 リストを作る記録を残す定型の返信を書く情報を調べて要約する 人が担う部分 どの課題を扱うと決める言いにくいことを伝える関係者の力学を読む 判断と責任が残る 作業を手放した分の時間を、どこに使うかが問われる 空いた時間で件数を増やすなら、何も変わらない
仕組みに任せられる作業と、人が担う部分。

リスト作成、記録、定型の返信、情報の要約。これらは任せられる側に移っていく。

  • 人が担う部分 … どの課題を扱うと決める / 言いにくいことを伝える / 関係者の力学を読む

作業を手放した分の時間を件数に戻すなら、何も変わらない。判断に使う時間を増やせるかが問われる。

いちこ

いちこ

空いた時間は、やっぱり件数に使ってしまいます。
シュン

シュン

そうなるよね。意識しないと、空いた分だけ同じ作業が埋めにくるんだ。

論点2 工程で切るほど、引き継ぎが増える

工程で分ける マーケISFSCS 引き渡しのたびに情報が落ちる 性質で分ける 繰り返しの作業(仕組みに寄せる) 判断のいる仕事(人が通しで持つ) 工程で切るほど引き継ぎが増える、という前提が揺らぐ
工程で分ける分業と、作業の性質で分ける分業。

マーケ→IS→FS→CSと工程で切ると、引き渡しのたびに情報が落ちる。

本書が示すのは、繰り返しの作業を仕組みに寄せ、判断のいる仕事は人が通しで持つという分け方だ。工程分業の前提が揺らぐ部分になる。

工程で分ける前提の設計は THE MODEL にある。合わせて読むと論点が立つ。

論点3 返答の速さが、丁寧さより先に効く

問い合わせからの時間 当日中 まだ比較していない 最初の基準になれる 3日後 他社の提案を見た後 比較される側から始まる 返答の速さは、丁寧さより先に効く局面がある 完成した提案を3日後に出すより、粗い返答を当日出すほうが残る
問い合わせからの時間で、立てる位置が変わる。

当日中に返せば、まだ比較していない相手の最初の基準になれる。3日後だと、他社の提案を見た後から始まる。

完成した提案を3日後に出すより、粗い返答を当日出すほうが残ることがある。

いちこ

いちこ

中途半端な返事は、失礼な気がします。
シュン

シュン

内容が無いとそうだね。ただ「お聞きした件、こう考えています」だけでも、待たせるよりいいことが多いんだ。

この本の限界と、次に読む本

2026年の本で、前提にしている技術環境が数年で変わる可能性が高い。手順ではなく問いとして読むのが現実的になる。工程分業の原型なら THE MODEL、当てる順番なら インテントセールス が隣に並ぶ。

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