作業が自動化されたら、営業は何をする人になるのか。分業の線を引き直す論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- ツールを入れたが成果が変わらない
- 分業の線を見直したい
- 営業の役割を再定義したい
−おすすめしない人
- 具体的なツールの操作を知りたい
- 現行の分業を磨きたい
著者について
猪瀬竜馬
営業支援事業を手がける実務者
- 経歴
- 作業の自動化が進んだ前提での営業の分業を論じてきた
- 実績
- 分業の線をどこに引き直すかを問いとして提示した
目的
リスト作成も記録も、ツールがやるようになった。空いた時間で架電数を増やした。結果は変わらない。
道具の問題ではなく、空いた時間の使い道を決めていない。本書を読む目的は、分業の線を引き直す視点を持つことにある。
論点1 手放した時間を、どこに使うか
リスト作成、記録、定型の返信、情報の要約。これらは任せられる側に移っていく。
- 人が担う部分 … どの課題を扱うと決める / 言いにくいことを伝える / 関係者の力学を読む
作業を手放した分の時間を件数に戻すなら、何も変わらない。判断に使う時間を増やせるかが問われる。
いちこ
空いた時間は、やっぱり件数に使ってしまいます。
シュン
そうなるよね。意識しないと、空いた分だけ同じ作業が埋めにくるんだ。
論点2 工程で切るほど、引き継ぎが増える
マーケ→IS→FS→CSと工程で切ると、引き渡しのたびに情報が落ちる。
本書が示すのは、繰り返しの作業を仕組みに寄せ、判断のいる仕事は人が通しで持つという分け方だ。工程分業の前提が揺らぐ部分になる。
工程で分ける前提の設計は THE MODEL にある。合わせて読むと論点が立つ。
論点3 返答の速さが、丁寧さより先に効く
当日中に返せば、まだ比較していない相手の最初の基準になれる。3日後だと、他社の提案を見た後から始まる。
完成した提案を3日後に出すより、粗い返答を当日出すほうが残ることがある。
いちこ
中途半端な返事は、失礼な気がします。
シュン
内容が無いとそうだね。ただ「お聞きした件、こう考えています」だけでも、待たせるよりいいことが多いんだ。
この本の限界と、次に読む本
2026年の本で、前提にしている技術環境が数年で変わる可能性が高い。手順ではなく問いとして読むのが現実的になる。工程分業の原型なら THE MODEL、当てる順番なら インテントセールス が隣に並ぶ。
Amazonで見る Amazonのアソシエイトとして、SaleStats Lab は適格販売により収入を得ています。
分業モデルのほかの本
- THE MODEL 福田康隆