SCRUM BOOT CAMP THE BOOK の書影

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK

西村直人・永瀬美穂・吉羽龍太郎

開発チームの進め方が分からない。何を聞けばいいかを掴むための論点を3つ紹介する。

✓お勧めする人

  • 開発チームと期日の話をする
  • 用語が分からず会話に入れない
  • 自分のチーム運営の参考にしたい

−おすすめしない人

  • 開発に関わらない商材を扱う
  • スクラムの実践経験がある

著者について

西村直人・永瀬美穂・吉羽龍太郎

アジャイル開発の実践者・コーチ

経歴
いずれもスクラムの研修やコーチングに携わってきた
実績
漫画と解説を交互に置いた入門書として構成した

翔泳社 / 2020年5月(第2版)

目的

開発チームが「スプリント」「バックログ」と言っている。何の話か分からないまま、期日の相談をしている。

用語の問題ではなく、進め方の前提が違う。本書を読む目的は、開発側の時間の区切り方を理解することにある。

論点1 期間を固定して、入る量を調整する

期日まで一気に進める 開発 初披露 ここでずれが分かっても、直す時間がない 短い期間で区切る 2週間2週間2週間2週間2週間 区切りごとに動くものを見せ、そこで方向を直す 期間を固定して、入る量を調整する
期日まで一気に進める進め方と、短い期間で区切って出す進め方。

本書が扱うスクラムの中心は、期間を固定することだ。

  • 一気に進める … 初披露でずれが分かっても直す時間がない
  • 短く区切る … 区切りごとに動くものを見せ、そこで方向を直す

営業の立場で効くのは、顧客に「2週間ごとに確認の場がある」と説明できることだ。期日を1点で約束しなくて済む。

いちこ

いちこ

区切ると、全体の完成が遅くなりませんか。
シュン

シュン

完成は同じくらいなんだ。ただ方向が合ってる状態で進める時間が長くなるんだよ。

論点2 順番を決める人を1人置く

全員が直接入れる 営業サポート経営 開発 全部が「最優先」になる 1人が順序を決める 営業サポート経営 責任者 1名 開発 何を後回しにするかが決まる 優先順位は、順番を決める人を1人置かないと決まらない
複数の依頼元が直接要望を入れる状態と、1人が順序を決める状態。

営業、サポート、経営がそれぞれ直接要望を入れると、全部が「最優先」になる。

本書が置くのは、順序を決める責任者を1人にすることだ。何を後回しにするかが決まるのは、この形にしたあとだ。

自社で「この機能はいつ入りますか」と聞いたとき、答えられる人が1人に決まっているか。いなければ順序は存在していない。

論点3 振り返りの成果物は、変更された手順

反省で終わる 「確認が足りなかった」 「次は気をつけます」 同じことが次も起きる 仕組みを1つ変える 「着手前に確認する項目を チェックリストに入れる」 個人の注意力に頼らなくなる 振り返りの成果物は、気持ちではなく変更された手順 営業の案件レビューでも、同じ区別が効く
個人の反省で終わる振り返りと、仕組みを1つ変える振り返り。

「確認が足りなかった」「次は気をつけます」で終わると、同じことが次も起きる。

本書の振り返りは、手順を1つ変えて終わる。個人の注意力に頼らない形にする。営業の案件レビューでも同じ区別が効く。

いちこ

いちこ

振り返りは反省会になっていました。
シュン

シュン

気をつけますで終わると、変わるものがないんだよね。1つだけ手順を変えると残るんだ。

この本の限界と、次に読む本

漫画と解説を交互に置いた入門書で、開発者向けに書かれている。営業は用語と時間の区切り方だけ取ればよい。期日と範囲の交渉なら アジャイルサムライ、一人から広げる進め方なら カイゼン・ジャーニー が隣に並ぶ。

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