手順は知っている。それでも手が動かない。用語を使わずに問題解決を回すための論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- 手順は知っているが手が動かない
- 若手に問題解決を教える
- 短時間で型を入れ直したい
−おすすめしない人
- 実務の複雑な事例が欲しい
- 分析手法を深めたい
著者について
渡辺健介
デルタスタジオ 代表
- 経歴
- マッキンゼー・アンド・カンパニー → デルタスタジオを設立
- 実績
- 中学生向けの授業をもとに、専門用語を使わず問題解決の手順を説明した
目的
MECE、ロジックツリー、仮説検証。言葉は知っている。それでも自分の課題を前にすると手が止まる。
理解が浅いのではなく、用語で覚えているから手が動かない。本書を読む目的は、そのまま実行できる言葉で手順を持ち直すことにある。
論点1 思いついた打ち手から始めない
本書の順序は単純だ。原因を思いつくだけ書き出し、かぶりを消し、1つずつ確かめてから打ち手を当てる。
- 告知が届いていない / 届いたが興味がない / 興味はあるが来られない
- 確かめて残ったものにだけ当てる … 効かない原因に当てずに済む
思いついた打ち手から始めると、原因と無関係な努力に時間を使う。順序を1つ入れ替えるだけで変わる。
いちこ
原因を全部確かめる時間がないときは?
シュン
全部じゃなくていいんだ。一番大きそうな1つを確かめるだけでも、打ち手の向きが変わるよ。
論点2 調べる前に、何が出たら何が言えるかを決める
本書が子ども向けの授業で徹底させるのが、確かめ方を先に書くことだ。
- 告知が届いていない → メールの開封率を見る → 2割未満なら正しい
- 興味がない → 過去参加者に3人聞く → テーマが刺さらないと言う
これを先に書くと、調べものが終わらない状態にならない。終わりの条件が決まっているからだ。
論点3 言葉を変えるだけで実行率が変わる
「MECEに分解する」と言えても手は動かない。原因を思いつくだけ書き出して、かぶっているものを消すなら動く。
同じ手順でも、言葉を変えるだけで実行率が変わる。部下に渡すときは、この形にしてから渡すほうが早い。
いちこ
用語を覚えることが目的になっていました。
シュン
用語は共有のために便利なんだけどね。自分が動くときは、やることの言葉にしたほうがいいんだ。
この本の限界と、次に読む本
中学生向けの授業がもとで、事例もバンド活動や進路の話が中心。易しすぎると感じる人には向かない。ただ用語で止まっている状態を崩すには一番速い。実務の型なら 問題解決プロフェッショナル「思考と技術」、問いの立て方なら イシューからはじめよ が続く。
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問題解決のほかの本
- 問題解決プロフェッショナル「思考と技術」 齋藤嘉則