ストーリーでわかる財務3表超入門 の書影

ストーリーでわかる財務3表超入門

お金の流れで会計の仕組みが見えてくる

國貞克則

決算書の見方は習った。それでも何を見ればいいか分からない。3表のつながりから掴み直す論点を3つ紹介する。

✓お勧めする人

  • 決算書を見ても何も言えない
  • 値引きの重さを社内で説明したい
  • 顧客の財務状況を読みたい

−おすすめしない人

  • 簿記の実務をやる
  • 財務分析の指標を学びたい

著者について

國貞克則

ボナ・ヴィータ コーポレーション 代表

経歴
神戸製鋼所 → ボナ・ヴィータ コーポレーションを設立し、企業研修で会計を指導
実績
損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書のつながりを物語で説明した

ダイヤモンド社 / 2011年2月

目的

顧客の決算書を渡された。売上と利益は分かる。だがそこから何が言えるのかが分からない。

知識が足りないのではなく、3つの表を別々に覚えようとしている。本書を読む目的は、つながりとして掴むことにある。

論点1 3つは同じ取引を3方向から見たもの

損益計算書 もうけが出たか 貸借対照表 何を持っているか キャッシュフロー 現金が増えたか 利益は資産に積まれ、現金として戻ってくる 3つは別々の表ではなく、同じ取引を3方向から見たもの どれか1つだけ読もうとすると、覚えるだけの作業になる
損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書のつながり。

本書は1つの取引を追いながら、3表が同時に動くところを見せる。

  • 損益計算書 … もうけが出たか
  • 貸借対照表 … 何を持っているか
  • キャッシュフロー計算書 … 現金が増えたか

どれか1つだけ読もうとすると、覚えるだけの作業になる。利益が資産に積まれ、現金として戻る流れが見えると意味が変わる。

いちこ

いちこ

貸借対照表がいつも苦手です。
シュン

シュン

単体で見るからだよ。利益がどこに積まれたのかを追うと、急に読めるようになるんだ。

論点2 売上が伸びるほど、現金は苦しくなる

時間 受注納品・売上計上入金 帳簿上は「もうけ」が立っている この区間、現金は出ていくだけ 売上が伸びるほど、入金までの立て替えも増える 顧客に支払条件を聞くのは、値引き交渉と同じくらい効く
利益は立っているのに現金が足りなくなる区間。

納品して売上を計上しても、入金は先だ。その区間、現金は出ていくだけになる。

売上が伸びるほど立て替えも増える。顧客に支払条件を聞くのが値引き交渉と同じくらい効くのは、ここに効くからだ。

大型案件の商談で、金額と納期に加えて支払条件を1つ聞く。自社の資金繰りの話として社内でも通りやすくなる。

論点3 自分の行動が、どこに効いているか

営業の行動 効く場所 値引きする 粗利が直接削れる 支払条件を縮める 現金が早く戻る 解約を減らす 翌期の売上が積まれる 「10%値引き」が会社の何をいくら削るのかを言えるか
営業の行動が財務諸表のどこに効くか。

値引きは粗利を直接削る。支払条件を縮めれば現金が早く戻る。解約を減らせば翌期の売上が積まれる。

「10%値引き」が会社の何をいくら削るのかを言えるかどうかで、社内での通り方が変わる。

いちこ

いちこ

値引きは、売上が減るだけだと思っていました。
シュン

シュン

売上じゃなくて粗利が丸ごと減るんだ。だから同じ10%でも重さが全然違うんだよ。

この本の限界と、次に読む本

入門に徹していて、分析の指標はほとんど出てこない。読んだだけでは分析はできない。仕組みの由来からなら 会計の世界史、投資の発想なら ファイナンス思考 が続く。

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