カスタマーサクセス・プロフェッショナル の書影

カスタマーサクセス・プロフェッショナル

顧客の成功を支え、持続的な利益成長をもたらす仕事のすべて

アシュヴィン・ヴァイディアナサン・ルーベン・ラバゴ

カスタマーサクセスを置いた。だが何をする職種か定まらない。具体的な仕事に落とす論点を3つ紹介する。

✓お勧めする人

  • カスタマーサクセスの担当を置いたが機能していない
  • 職種の中身を定義したい
  • 分け方が決まっていない

−おすすめしない人

  • 概念から理解したい
  • 売り切り型の商材のみ

著者について

アシュヴィン・ヴァイディアナサン・ルーベン・ラバゴ

Gainsight でカスタマーサクセスの実務と育成を担当

経歴
いずれもGainsightでカスタマーサクセスの実務と育成に携わってきた
実績
職種としての具体的な仕事内容を手順に落とした

英治出版 / 2021年3月

目的

カスタマーサクセスの担当を置いた。だが実態はサポートの延長で、問い合わせ対応に追われている。

人が悪いのではなく、仕事の中身が定義されていない。本書を読む目的は、職種として何をするのかを具体化することにある。

論点1 全顧客に同じ手厚さで当たらない

高タッチ 担当者がつく 上位の数十社 低タッチ まとめて対応する 中間層 テックタッチ 仕組みで対応する 大多数 全顧客に同じ手厚さで当たると、どこにも届かない 分け方が無いまま人を増やしても、手が足りない状態は変わらない どの層に何を提供するかを先に決める
顧客の規模に応じて支援の付け方を3段階に分ける。

本書が実務として最初に置くのは、分け方だ。

  • 高タッチ … 担当者がつく。上位の数十社
  • 低タッチ … まとめて対応する。中間層
  • テックタッチ … 仕組みで対応する。大多数

分け方が無いまま人を増やしても、手が足りない状態は変わらない。

いちこ

いちこ

全部のお客様を大事にしたいのですが。
シュン

シュン

大事にする形が違うだけだよ。全員に同じ手をかけると、結局どこにも届かないんだ。

論点2 守りだけを任せると、評価されずに消耗する

守り(解約を防ぐ) 利用状況を見て先に動く 困りごとを早く拾う できて当たり前と見られやすい 攻め(利用を広げる) 別部署に広げる 上位プランを提案する 成果として数えられる 守りだけを担当に任せると、評価されずに消耗する 攻めの役割まで渡して、初めて職種として成立する
解約を防ぐ守りと、利用を広げる攻め。

解約を防ぐ仕事は、できて当たり前と見られやすい。成果として数えられにくい。

別部署への展開や上位プランの提案まで役割に入れて、初めて職種として成立する。担当者の定着にも関わる。

論点3 受注後の最初の仕事は、達成の定義を書くこと

顧客が達成したいこと 測り方 いつまでに 入力の手間を減らす 1件あたりの入力時間 3か月 承認の滞留を減らす 申請から承認までの日数 6か月 部署をまたいで使う 利用部署の数 12か月 受注後の最初の仕事は、何を達成と呼ぶかを一緒に書くこと これが無いと、更新の判断が担当者の気分に左右される
顧客と合意する成功の定義と期日。

何を達成と呼ぶかを顧客と一緒に書く。測り方と期日まで入れる。

  • 入力の手間を減らす … 1件あたりの入力時間 … 3か月
  • 部署をまたいで使う … 利用部署の数 … 12か月

これが無いと、更新の判断が担当者の気分に左右される。概念の整理は カスタマーサクセスとは何か のほうが詳しい。

いちこ

いちこ

受注した後に、改めて目標を決めるんですね。
シュン

シュン

そう。商談中の期待と、実際にやることは違うからね。ここで揃えておくんだ。

この本の限界と、次に読む本

職種の実務書なので、経営として導入するかを考える段階では早い。概念なら カスタマーサクセス、日本企業の商習慣への落とし方なら カスタマーサクセスとは何か が先にくる。

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