OKR の書影

OKR

シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法

クリスティーナ・ウォドキー

目標は立てた。期末に見返したら誰も覚えていない。週次で前に戻す運用を扱う論点を3つ紹介する。

✓お勧めする人

  • 立てた目標が期中に忘れられる
  • 目標が多すぎて絞れない
  • 小さなチームで導入したい

−おすすめしない人

  • 大企業での全社展開を設計したい
  • 事例を多く知りたい

著者について

クリスティーナ・ウォドキー

元・LinkedIn / Zynga プロダクト責任者

経歴
LinkedInやZyngaでプロダクト責任者を務め、カリフォルニア芸術大学で教える
実績
前半を物語、後半を実践の解説という二部構成でOKRの運用を示した

日経BP / 2018年3月

目的

四半期の目標を立てた。資料にまとめて共有もした。期末に見返したら、誰も途中で見ていなかった。

目標の立て方ではなく、週次の運用が存在しないことが原因だ。本書を読む目的は、目標を回し続ける仕組みを持つことにある。

論点1 1組だけ置き、方向と判定を分ける

目標(O) エンタープライズでも勝てる営業組織になる 数字でなくてよい 測り方(KR)1000名超の受注を3件測り方(KR)稟議の平均日数を30日に測り方(KR)提案の社内説明資料を全件添付 目標は方向、測り方は達成の判定。混ぜると両方が機能しない 「売上20%成長」だけを置くと、方向が誰にも伝わらない
目標と測り方を分けて置く構造。

本書は目標を1組に絞ることを強く勧める。そして目標は方向、測り方は達成の判定として分けて書く。

  • 目標 … 「エンタープライズでも勝てる営業組織になる」。数字でなくてよい
  • 測り方 … 1000名超の受注を3件 / 稟議の平均日数を30日に

「売上20%成長」だけを置くと、方向が誰にも伝わらない。逆に方向だけだと、達成したかどうかが判定できない。

いちこ

いちこ

目標は多いほうが網羅できる気がします。
シュン

シュン

網羅はできるけど、どれも進まないんだ。1組だと、迷ったときに戻れるんだよ。

論点2 7割で成功とする代わりに、評価と切り離す

必ず達成できる目標 達成率 100% 届く範囲しか狙わなくなる 7割で設計する目標 達成率 70%でも成功 届かない前提なので高く置ける 7割で成功とする代わりに、達成率を報酬に直結させない 評価と結びつけた瞬間、全員が確実に届く数字を置き直す
必ず達成できる目標と、7割達成を想定した目標。

高い目標を置くには、届かない前提が要る。達成率70%でも成功とする設計だ。

ただしこれは報酬と結びつけないことが条件になる。評価に直結した瞬間、全員が確実に届く数字を置き直すからだ。

目標を幅で置く統計側の手順は 来季の目標をどう置くか に。

論点3 仕組みが死ぬのは、週次が止まったとき

期初と期末だけ見る 設定 振り返り 期末に「忘れていた」が判明する 毎週戻す 今週やること / 今いちばんの不安 を毎週4つの枠で確認する 仕組みが死ぬのは目標設定ではなく、週次の運用が止まったとき
期初と期末だけ見る運用と、毎週戻す運用。

本書の実務的な中心はここにある。毎週、同じ枠で目標に戻す。

  • 今週やること / 来月に向けた備え
  • 今いちばんの不安 … ここが出てくるかで運用の生死が分かる

目標設定の研修をやっても続かないのは、設定が悪いのではなく週次の場が無いからだ。

いちこ

いちこ

期初に決めて、あとは各自に任せていました。
シュン

シュン

それだと期末に思い出すだけになるよね。毎週5分でも戻すと別物になるんだ。

この本の限界と、次に読む本

前半が架空のスタートアップの物語で、実務の記述は後半に集まっている。事例と思想の広がりなら Measure What Matters、KPIを1つに絞る手順なら 最高の結果を出すKPIマネジメント が隣に並ぶ。

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この本の考え方を、統計で検証する側の記事です。

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