目標は立てた。期末に見返したら誰も覚えていない。週次で前に戻す運用を扱う論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- 立てた目標が期中に忘れられる
- 目標が多すぎて絞れない
- 小さなチームで導入したい
−おすすめしない人
- 大企業での全社展開を設計したい
- 事例を多く知りたい
著者について
クリスティーナ・ウォドキー
元・LinkedIn / Zynga プロダクト責任者
- 経歴
- LinkedInやZyngaでプロダクト責任者を務め、カリフォルニア芸術大学で教える
- 実績
- 前半を物語、後半を実践の解説という二部構成でOKRの運用を示した
目的
四半期の目標を立てた。資料にまとめて共有もした。期末に見返したら、誰も途中で見ていなかった。
目標の立て方ではなく、週次の運用が存在しないことが原因だ。本書を読む目的は、目標を回し続ける仕組みを持つことにある。
論点1 1組だけ置き、方向と判定を分ける
本書は目標を1組に絞ることを強く勧める。そして目標は方向、測り方は達成の判定として分けて書く。
- 目標 … 「エンタープライズでも勝てる営業組織になる」。数字でなくてよい
- 測り方 … 1000名超の受注を3件 / 稟議の平均日数を30日に
「売上20%成長」だけを置くと、方向が誰にも伝わらない。逆に方向だけだと、達成したかどうかが判定できない。
いちこ
目標は多いほうが網羅できる気がします。
シュン
網羅はできるけど、どれも進まないんだ。1組だと、迷ったときに戻れるんだよ。
論点2 7割で成功とする代わりに、評価と切り離す
高い目標を置くには、届かない前提が要る。達成率70%でも成功とする設計だ。
ただしこれは報酬と結びつけないことが条件になる。評価に直結した瞬間、全員が確実に届く数字を置き直すからだ。
目標を幅で置く統計側の手順は 来季の目標をどう置くか に。
論点3 仕組みが死ぬのは、週次が止まったとき
本書の実務的な中心はここにある。毎週、同じ枠で目標に戻す。
- 今週やること / 来月に向けた備え
- 今いちばんの不安 … ここが出てくるかで運用の生死が分かる
目標設定の研修をやっても続かないのは、設定が悪いのではなく週次の場が無いからだ。
いちこ
期初に決めて、あとは各自に任せていました。
シュン
それだと期末に思い出すだけになるよね。毎週5分でも戻すと別物になるんだ。
この本の限界と、次に読む本
前半が架空のスタートアップの物語で、実務の記述は後半に集まっている。事例と思想の広がりなら Measure What Matters、KPIを1つに絞る手順なら 最高の結果を出すKPIマネジメント が隣に並ぶ。
Amazonで見る Amazonのアソシエイトとして、SaleStats Lab は適格販売により収入を得ています。
自社の数字で確かめる
この本の考え方を、統計で検証する側の記事です。
目標設定のほかの本
- Measure What Matters ジョン・ドーア