全員が目標を達成しているのに、受注が増えない。一番細い工程から見る論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- 各部門は達成しているのに全体が伸びない
- 工程間の滞留がある
- 分業の設計を見直したい
−おすすめしない人
- 短く読みたい
- 小説形式が苦手
著者について
エリヤフ・ゴールドラット
物理学者 / 制約理論(TOC)の提唱者
- 経歴
- 物理学者から経営コンサルタントに転じた
- 実績
- 制約理論(TOC)を提唱し、工場再建の物語という形式で広めた
目的
マーケも商談設定も提案作成も、それぞれ目標を達成している。それなのに受注は増えていない。
誰かがサボっているのではなく、一番細い工程で詰まっている。本書を読む目的は、全体を一本の流れとして見ることにある。
論点1 全体の処理量は、一番細い工程を超えない
提案作成の能力が他より低ければ、リードをいくら増やしても受注は増えない。
他の工程をいくら強化しても、合計は変わらない。工程を掛け算で見る型は THE MODEL と重なるが、本書は制約がどこかに絞る点に力点がある。
いちこ
全部の工程を強くするのではダメですか。
シュン
ダメじゃないけど、効率が悪いんだ。細くない場所を強くしても、合計は1ミリも動かないからね。
論点2 全員が頑張ると、仕掛かりが積み上がる
各工程が自分の数字を追うと、細い工程の前に未処理が溜まる。全員が目標達成しても、受注は増えない。
細い工程に合わせて前工程の流量を調整すると、滞留が消える。数字上は前工程の達成率が下がるので、評価の設計と合わせて考える必要がある。
論点3 ④を先にやりたくなるが、②と③のほうが早い
- ① 一番細い工程を見つける / ② そこを遊ばせない
- ③ 他をそこに合わせる / ④ そこの能力を上げる
- ⑤ 別の工程が細くなるので①に戻る
増員や投資(④)を先に考えがちだが、②と③は今日から手がつき、費用もかからない。
いちこ
遊ばせない、というのは?
シュン
細い工程の人に雑務をさせない、ということだね。そこが止まると全体が止まるから。
この本の限界と、次に読む本
小説形式で500ページを超える。工場が舞台なので、営業組織への読み替えも必要になる。工程で分解する設計なら THE MODEL、KPIを絞る手順なら 最高の結果を出すKPIマネジメント が隣に並ぶ。
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プロジェクトマネジメントのほかの本
- プロジェクトマネジメントの基本が全部わかる本 橋本将功
- 人月の神話 フレデリック・P・ブルックス