ザ・ゴール の書影

ザ・ゴール

企業の究極の目的とは何か

エリヤフ・ゴールドラット

全員が目標を達成しているのに、受注が増えない。一番細い工程から見る論点を3つ紹介する。

✓お勧めする人

  • 各部門は達成しているのに全体が伸びない
  • 工程間の滞留がある
  • 分業の設計を見直したい

−おすすめしない人

  • 短く読みたい
  • 小説形式が苦手

著者について

エリヤフ・ゴールドラット

物理学者 / 制約理論(TOC)の提唱者

経歴
物理学者から経営コンサルタントに転じた
実績
制約理論(TOC)を提唱し、工場再建の物語という形式で広めた

ダイヤモンド社 / 2001年5月

目的

マーケも商談設定も提案作成も、それぞれ目標を達成している。それなのに受注は増えていない。

誰かがサボっているのではなく、一番細い工程で詰まっている。本書を読む目的は、全体を一本の流れとして見ることにある。

論点1 全体の処理量は、一番細い工程を超えない

リード 商談 提案 稟議 受注 ここが細い 全体の処理量は、一番細い工程の能力を超えない 他の工程をいくら強化しても、合計は変わらない
工程の中で最も遅い場所が、全体の速度を決める。

提案作成の能力が他より低ければ、リードをいくら増やしても受注は増えない。

他の工程をいくら強化しても、合計は変わらない。工程を掛け算で見る型は THE MODEL と重なるが、本書は制約がどこかに絞る点に力点がある。

いちこ

いちこ

全部の工程を強くするのではダメですか。
シュン

シュン

ダメじゃないけど、効率が悪いんだ。細くない場所を強くしても、合計は1ミリも動かないからね。

論点2 全員が頑張ると、仕掛かりが積み上がる

各工程が自分の数字を追う 商談設定提案作成稟議支援 滞留 全員が目標達成しても、受注は増えない 細い工程に合わせる 商談設定提案作成稟議支援 滞留なし 全員が頑張ると、細い工程の前に仕掛かりが積み上がる
各工程が個別に効率を上げると、滞留が増える。

各工程が自分の数字を追うと、細い工程の前に未処理が溜まる。全員が目標達成しても、受注は増えない。

細い工程に合わせて前工程の流量を調整すると、滞留が消える。数字上は前工程の達成率が下がるので、評価の設計と合わせて考える必要がある。

論点3 ④を先にやりたくなるが、②と③のほうが早い

① 一番細い工程を見つける ② そこを遊ばせない ③ 他をそこに合わせる ④ そこの能力を上げる ⑤ 別の工程が細くなるので①に戻る ④を先にやりたくなるが、②と③のほうが早くて安い
制約を見つけて改善する5つの手順。
  • ① 一番細い工程を見つける / ② そこを遊ばせない
  • ③ 他をそこに合わせる / ④ そこの能力を上げる
  • ⑤ 別の工程が細くなるので①に戻る

増員や投資(④)を先に考えがちだが、②と③は今日から手がつき、費用もかからない。

いちこ

いちこ

遊ばせない、というのは?
シュン

シュン

細い工程の人に雑務をさせない、ということだね。そこが止まると全体が止まるから。

この本の限界と、次に読む本

小説形式で500ページを超える。工場が舞台なので、営業組織への読み替えも必要になる。工程で分解する設計なら THE MODEL、KPIを絞る手順なら 最高の結果を出すKPIマネジメント が隣に並ぶ。

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