大数の法則
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この記事で扱う統計知識
大数の法則とは ― 営業マネジャーのための「数をこなすほど実力が見えてくる」法則
1. この記事で学べること
ポイント
・少ない回数の偏りにだまされない ・回数が増えると平均は真の値に近づく ・中心極限定理との違いがわかる
2. エピローグ
スマホのゲームで10連ガチャを引いた。
当たり確率は5%のはずなのに、なぜか2回も当たった。
「自分は引きが強い」と思いたくなる。
でも、次の日に10連を引いたら、今度は1回も当たらなかった。
少ない回数だと、結果は大きく上にも下にも振れる。
もし1000回引けたら、当たった割合はきっと5%あたりに落ち着くはずだ。
いちこ
シュン
アプリのレビューでも同じことを感じる。
レビューが3件で星5.0のアプリと、レビュー1万件で星4.3のアプリ。
星の数字だけなら前者が上だ。
でも3件の星5は、たまたま満足した数人かもしれない。
1万件の4.3のほうが、そのアプリの本当の実力に近い。
いちこ
シュン
ガチャの当たり割合も、レビューの平均点も、数を増やすほど本当の値に近づいていく。
これを表したのが、大数の法則だ。
3. 大数の法則とは何か
大数の法則とは、試行の回数を増やすほど、その平均(相対度数)が本来の値(母平均・真の確率)に近づいていくという法則だ。
コインの表が出る割合は、投げる回数を増やすほど0.5に近づく。 受注率20%のメンバーの受注割合も、商談数を増やすほど20%に近づく。
土台となる確率の基礎の「確率は長期的な割合」という考え方が、そのまま形になったものだ。
よく混同されるのが中心極限定理だが、役割が違う。
- 大数の法則 … 回数を増やすと平均が真の値に「近づく」(どこに収束するか)
- 中心極限定理 … その平均のばらつきが正規分布の形に「なる」(どんな分布か)
分布の形の話は中心極限定理を合わせて読むと、two本柱として整理できる。
ポイント
大数の法則は「どこに近づくか」。 中心極限定理は「どんな形か」。 収束先と形は別の話。
4. 図で見る
受注率20%のメンバーが商談を重ねたとき、累積の受注割合がどう動くかを見てみる。
- 5〜10件では40%や30%と、真の20%から大きく外れている。
- 件数が増えるほど、ギザギザが小さくなり20%に収束していく。
- 少ない商談での「好調・不調」は、偏りである可能性が高い。
覚えておきたいのは2つ。
① 少ないデータでの評価は、上下に大きく振れる。数件の結果で人を評価しない。
② 判断には十分な数を積む。何件あれば信頼できるかは、標準誤差の考え方とセットで見る。
必要な件数と誤差の関係は、標準誤差で具体的に測れる。
注意
・少数の結果で決めつけない ・「好調/不調」は偏りかもしれない ・判断は十分な件数を積んでから
5. 計算式
シュン
いちこ
大数の法則(標本平均が母平均に近づく)
- : n回の平均(相対度数)
- : 母平均(真の確率)
- : 試行回数。大きいほど は に近づく
なぜ近づくかは、平均のばらつき(標準誤差)が小さくなるからだ。
nを4倍にすると誤差は半分。数を積むほど、平均は真の値の近くに集まる。
生成AIに渡せば10秒で計算できる。手計算は不要。
6. まとめ
まとめ
・大数の法則=数を増やすと平均は真の値に近づく ・少数の結果は偏りやすい ・標準誤差はnを増やすと小さくなる
平均のばらつきの分布は中心極限定理、
必要な件数と誤差は標準誤差で押さえると、推測統計の土台がそろう。
いちこ
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