商品が古くなると、売る理由も消える。商品に依存しない立ち位置を作る論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- 主力商材の優位が薄れている
- 既存顧客の深耕を増やしたい
- 商品説明から抜けたい
−おすすめしない人
- 組織の設計から考えたい
- 体系的な理論が欲しい
著者について
天野眞也
複数事業を手がける起業家 / 元・キーエンス
- 経歴
- キーエンスで営業として実績を重ねたのち独立
- 実績
- 同社で身につけた考え方を、商品に依存しない営業の型として整理した
目的
主力商材が競合に追いつかれた。営業の進め方は変えていないのに、通らなくなった。
力が落ちたのではなく、商品に紐づいた関係しか持っていない。本書を読む目的は、商品が替わっても残る立ち位置を作ることにある。
論点1 「何を売る人か」ではなく「何を解く人か」
自社の商品を起点に話すと、合う顧客を探し続けることになる。商品が古くなれば、売る理由も消える。
- 商品起点 … 商品の寿命で関係が終わる
- 課題起点 … 解き方に自社以外も含める。商品が替わっても関係が残る
顧客の社内で「この分野の相談相手」として覚えられているかが分かれ目になる。
いちこ
自社以外の解き方まで話していいんですか?
シュン
いいんだ。むしろそれを言える人が、次の相談も受けられるんだよ。
論点2 新規開拓の前に、既存の中を数える
取引のあるA社でも、接触しているのは購買部だけということがある。製造部も品質管理も情報システムも未接触のままだ。
同じ会社の別部署は、信用の説明が一度で済む。新規開拓より当たりやすい母数が社内にある。
主要取引先5社について、接触したことのある部署を書き出してみる。空欄のほうが多いことが分かる。
論点3 失注直後が、最も率直に話してもらえる時間
「今回は見送りで」に「ありがとうございました」で返すと、何も残らず、次も同じ理由で落ちる。
「何が決め手でしたか」を一度聞く。決まった後なので、相手は率直に答えやすい。失注理由の実態は 営業の科学 が調査で扱っている。
いちこ
断られた直後に聞くのは、気まずいです。
シュン
気まずいけどね。決まった後だから、むしろ正直に教えてくれることが多いんだ。
この本の限界と、次に読む本
著者個人の経験が中心で、再現の手順としては粗い部分がある。同じ会社を外から分解した キーエンス解剖 と合わせると、個人の技術と仕組みの両面が見える。確率として分解するなら Sales is が続く。
Amazonで見る Amazonのアソシエイトとして、SaleStats Lab は適格販売により収入を得ています。
自社の数字で確かめる
この本の考え方を、統計で検証する側の記事です。