案件ごとに顔ぶれが変わる。時間をかけずに噛み合わせる論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- 案件ごとにチームが変わる
- 部門をまたぐ仕事が多い
- 失敗の扱い方を変えたい
−おすすめしない人
- 固定したチームの運営が中心
- 短く読みたい
著者について
エイミー・C・エドモンドソン
ハーバード・ビジネス・スクール 教授
- 経歴
- 組織行動学を専門とし、チームの学習と心理的安全性を研究してきた
- 実績
- 固定したチームではなく、都度組み替わる協働を研究対象にした
目的
案件ごとに営業・技術・CSの顔ぶれが変わる。そのうち分かり合えると思っていたら、案件が終わっていた。
関係づくりが下手なのではなく、時間をかけて馴染む前提が成立していない。本書を読む目的は、都度組み替わる協働を扱うことにある。
論点1 「そのうち分かり合える」が成立しない
固定したチームなら時間をかけて関係ができる。だが案件ごとに顔ぶれが変わるなら、毎回ゼロから噛み合わせることになる。
本書がチームを状態ではなく動詞として扱うのは、この前提の違いからだ。最初の30分で何を揃えるかが効く。
いちこ
毎回自己紹介から始めるんですか?
シュン
自己紹介より、何を知っている人なのかを言うほうが効くね。誰に何を聞けばいいかが分かるから。
論点2 失敗を3つに分ける
- 防げた失敗 … 手順を守らなかった → 手順の側を直す
- 避けられない失敗 … 想定外 → 早く気づく仕組みを作る
- 試した結果の失敗 … 新しいことをやってみた → 歓迎する
全部を同じ顔で叱ると、3つ目が出てこなくなる。「失敗を許容する」ではなく、分けて扱う。
論点3 上が先に意見を言うと、選択肢が消える
立場の差が大きいほど、上がる情報は減る。これは個人の性格ではなく構造の問題だ。
自分の意見を最後に言うだけで、出てくる選択肢の数が変わる。同じ著者の 恐れのない組織 が、この構造をより体系的に扱っている。
いちこ
先に方向を示したほうが、早いと思っていました。
シュン
早いんだよね。ただ早く終わるだけで、別の案は出てこなくなるんだ。
この本の限界と、次に読む本
学術寄りで事例も医療や製造が中心、分量もある。同じ著者なら 恐れのない組織 のほうが読みやすい。日本のチームへの落とし込みは 心理的安全性のつくりかた が具体的になる。
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