残差プロット
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この記事で扱う統計知識
残差プロットとは ― 予測が外れた「クセ」を見つける
1. この記事で学べること
いちこ
ポイント
・残差プロットが何を表しているかがわかる ・予測のズレに潜む「クセ」を見つけられる ・回帰式を疑うサインがわかる
2. エピローグ
朝、スマホを100%にして家を出た。
バッテリー表示の減り方を見て、「このペースなら夜まで持つ」と思っていた。
ところが、残り30%を切ったあたりから減りが一気に速くなり、夕方には電源が落ちた。
思い返すと、ズレ方には偏りがあった。
午前中の予測はほぼ当たっていて、外れたのは終盤だけ。
「予測が外れた」というより、「特定の場面でだけ、決まった方向に外れる」感じだった。
シュン
料理でも似たことがあった。
レシピに「調理時間30分」と書いてある料理を、何度か作って時間を記録してみた。
毎回10分ほどオーバーする。
しかも遅れるのは、いつも煮込みの工程だった。
ズレがバラバラに起きているのではなく、決まった場面に偏って起きている。
・バッテリー表示と実際の持ち時間のズレ ・レシピの時間と実際の調理時間のズレ
2つに共通しているのは、「予測とのズレを並べてみると、外れ方にクセが見えることがある」ということだ。
このズレを図にして、クセの有無を確かめる道具が残差プロットだ。
3. 残差プロットとは何か
残差とは、実測値と予測値のズレのことだ。
回帰分析で予測式を作ったら、データひとつひとつについて「実際の値−予測した値」を計算できる。
バッテリーの例なら、「実際の残量−表示から予測した残量」が残差にあたる。
この残差を縦軸に、予測値を横軸に取って散布図にしたものが残差プロットだ。
いちこ
シュン
見るポイントは3つある。 ① 曲線(U字など)のパターン → 直線では捉えきれない関係が潜んでいるサイン ② 右に行くほど広がる扇形 → ばらつきが一定でない(等分散性の仮定が崩れている)サイン ③ 特定の範囲でだけ上下に偏る → 考慮していない条件があるサイン
逆に、残差が0の線をはさんで上下にパターンなく散らばっていれば、前提を疑う理由は見当たらない、と読める。
ポイント
残差プロットは予測式の「健康診断」。ズレがランダムなら異常サインなし、パターンが見えたら要注意。
4. 図で見る
まず、前提に問題が見当たらないときの残差プロットを見てみる。
残差が0の上下に、決まった形なく散らばっている。
この状態なら、直線で当てはめたことに矛盾するサインは見当たらない、と見てよさそうだ。
次に、ズレにクセがある場合を見てみる。
残差がU字のカーブを描いている。
両端では実際の値が予測を上回り、真ん中では下回っている——直線では捉えきれない関係が潜んでいるサインだ。
シュン
ここで2つのことを覚えておいてほしい。
① ランダムな散らばりは「異常サインなし」 残差に規則性がなければ、直線で当てはめた前提を疑う理由は見当たらない。ただし、残差がランダムでも予測力(決定係数)が高いとは限らない。残差プロットと当てはまりの指標は、別々に確認する。
② パターンは「見落とし」のサイン 曲線は直線以外の関係、扇形はばらつきの不均一、特定範囲の偏りは考慮していない条件のサイン——エピローグの「煮込み工程だけ遅れる」も、残差を並べればクセとして浮かび上がる。
注意
当てはまりの良さを示す数字(決定係数)が高くても安心しない。残差にパターンが見えたら、予測式の前提を疑おう。
5. 計算式
シュン
いちこ
残差は、実測値から予測値を引くだけで求められる。
これを全データについて計算し、予測値に対して散布図に描けば残差プロットになる。
実務では生成AIに渡せば10秒で計算できる。手計算は不要。ただし試験では「実測値−予測値」を自分で計算できるようにしておこう。
6. まとめ
まとめ
・残差=実測値−予測値のズレ ・ズレがランダムなら異常サインなし ・曲線・扇形・偏りは前提を疑うサイン
いちこ
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