「何でも言ってくれ」と伝えた。それでも言われない。合図の積み重ねとして扱う論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- 「何でも言って」が機能していない
- チームの空気を変えたい
- 日々の行動に落としたい
−おすすめしない人
- 理論的な背景が欲しい
- 制度や仕組みを設計したい
著者について
ダニエル・コイル
ジャーナリスト
- 経歴
- 成果を出し続けるチームの現場を長年取材してきた
- 実績
- 特殊部隊、プロスポーツ、企業など分野をまたいで共通する行動を取り出した
目的
チームには何度も「何でも言ってほしい」と伝えている。それでも悪い報告は上がってこない。
伝え方の問題ではなく、一度の宣言では信用されない。本書を読む目的は、文化を日々の行動として分解することにある。
論点1 安心は、小さな合図の累積で作られる
本書が取材から取り出すのは、特別な施策ではない。名前を呼ぶ、発言を最後まで聞く、相づちを返す。
これらが繰り返されているかどうかで、言える場かどうかが決まる。一度の宣言は出発点にもならない。
いちこ
そんな小さいことで変わりますか。
シュン
一回ならね。ただ毎日やられると、相手は「ここでは大丈夫そうだ」と判断するんだ。
論点2 立場が上の側が、先に見せる
「困ってることを言ってくれ」と求めても、評価に響く可能性がある限り言われない。
「この件、自分も分かってない」と先に言う。分からないと言っていい場だと伝わる。順番が逆だと回ってこない。
論点3 言い過ぎだと感じるくらいで、ようやく伝わる
目的は期初に一度言っただけでは、日々の判断のときに思い出されていない。
案件の判断のたびに「何のためか」を一言添える。自分では繰り返しすぎに感じるくらいで、ちょうどよくなる。
次の案件レビューで、判断の最後に「これは何のためだったか」を一言足してみる。
いちこ
同じことを何度も言うのは、くどい気がします。
シュン
こちらは何度も言ってるけど、聞くほうは初めて聞くつもりで聞いてるからね。回数が合わないんだ。
この本の限界と、次に読む本
取材をもとにした読み物で、逸話が中心。再現の手順としては弱い部分がある。測れる形なら 心理的安全性のつくりかた、理論なら 恐れのない組織 が隣に並ぶ。
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