1兆ドルコーチ の書影

1兆ドルコーチ

シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え

エリック・シュミット・ジョナサン・ローゼンバーグ・アラン・イーグル

聞かれたら答えている。それなのに部下が育たない。答えではなく問いを渡すための論点を3つ紹介する。

✓お勧めする人

  • 同じ相談が繰り返される
  • チームの一体感が薄い
  • 言いにくいことを溜めている

−おすすめしない人

  • 制度や評価の設計をしたい
  • 体系的な理論が欲しい

著者について

エリック・シュミット・ジョナサン・ローゼンバーグ・アラン・イーグル

元・Google CEO / 元・同社プロダクト責任者

経歴
シュミットは元Google CEO、ローゼンバーグは元同社プロダクト責任者
実績
GoogleやアップルのCEOを指導したビル・キャンベルから受けた助言を記録した

ダイヤモンド社 / 2019年11月

目的

相談されたら答えている。判断も早い。それなのに、同じ相談が何度も来る。

教え方が悪いのではなく、答えを渡しているから判断が育たない。本書を読む目的は、問いを渡す側に立ち方を変えることにある。

論点1 正しい答えより、相手に言わせる

答えを渡す 「こうしなさい」 その通りに動く 次も聞きに来る 判断が育たない 問いを渡す 「何が気になる?」 自分で言葉にする 次は自分で決める 正しい答えを言えるかではなく、相手に言わせられるか
答えを渡す指導と、問いを渡す指導。

本書に出てくるビル・キャンベルの進め方は、結論を言わないことに貫かれている。

  • 答えを渡す … その通りに動くが、次も聞きに来る
  • 問いを渡す … 自分で言葉にする。次は自分で決める

「何が気になる?」から始めると、相手が課題を自分の言葉にする。そこを通ったものだけが、次の判断の材料になる。

いちこ

いちこ

答えが分かっているのに言わないのは、もどかしくないですか。
シュン

シュン

もどかしいよ。でも言うと、次も自分が決めることになるんだ。

論点2 個人の課題に見えるものは、チームの不揃い

個別に調整する 自分 同じ話を3回する / 齟齬が残る チームを先に整える 何を目指すかを全員で揃える 個別の話が噛み合うようになる 個人の課題に見えるものの多くは、チームの不揃いが原因
個別に調整する進め方と、チームを先に整えてから個別に入る進め方。

本書が繰り返すのは、個別の相談に答える前にチームを見ろという順序だ。

  • 個別に調整 … 同じ話を3回して、それでも齟齬が残る
  • 先に揃える … 何を目指すかを全員で合わせてから個別に入る

メンバーごとに違う説明をしていると、不揃いが個人の問題に見えてくる。順序を変えるだけで消える相談は多い。

論点3 厳しさと親しさは両立する

先延ばしにする 気づく 評価面談で言う この期間、本人は問題を知らないまま働いている 早く言う 気づいて、すぐ言う 直す時間が残る / 評価面談に持ち込まなくて済む 厳しさと親しさは両立する。遅らせることだけが残酷になる
言いにくいことを先延ばしにした場合と、早く伝えた場合。

言いにくいことを評価面談まで持ち越すと、その間、本人は問題を知らないまま働いている。

本書の立場では、遅らせることだけが残酷になる。早く言えば直す時間が残り、評価の場に持ち込まなくて済む。伝え方の設計は フィードバック入門 のほうが手順に詳しい。

いちこ

いちこ

関係を壊したくなくて、黙ってしまいます。
シュン

シュン

黙るほうが壊れるんだよね。相手は後で「なぜ早く言ってくれなかったのか」と思うから。

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