担当を替えても同じ問題が起きる。人ではなく構造を見るための論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- 同じ問題が繰り返される
- 人事異動で解決しようとしている
- 組織を長期で見たい
−おすすめしない人
- 今週使える手が欲しい
- 短く読みたい
著者について
ピーター・M・センゲ
マサチューセッツ工科大学 上級講師
- 経歴
- システム思考を軸に組織の学習を研究してきた
- 実績
- 組織を相互に影響しあう仕組みとして捉える見方を広めた
目的
詰めが甘い担当者を替えた。半年後、替えた人も同じところでつまずいている。
人選を間違えたのではなく、構造が同じ行動を生んでいる。本書を読む目的は、人の問題と構造の問題を分けることにある。
論点1 人を替えても起きるなら、構造の問題
「あの担当者の詰めが甘い」で担当を替えても、替えた人も同じことをする。
月末の件数目標が効いているなら、目標の置き方を変えれば誰が担当でも結果が変わる。人を責めている限り、同じことが繰り返される。
いちこ
構造のせいにすると、誰も責任を取らなくなりませんか。
シュン
責任は要るよ。ただ構造を直す責任なんだ。人を責める責任じゃなくてね。
論点2 効いた打ち手ほど、跳ね返りが遅れて来る
値引きで件数が戻る。数字は改善する。だが時間が経つと値引き前提の顧客だけが残る。
原因と結果が時間的に離れているので、因果が見えにくい。だから同じ打ち手が繰り返される。
論点3 同じ言葉で合意しても、前提は人ごとに違う
「この案件は厳しい」で全員が頷いても、理由は値段・担当者・時期とバラバラなことがある。
「なぜそう思うか」を一巡すると、打ち手の議論が噛み合う。噛み合わない相手との対話は 他者と働く が詳しい。
いちこ
全員が同意していたら、確認しないです。
シュン
そこが落とし穴なんだよね。同意が速いときほど、見ているものが違ったりするんだ。
この本の限界と、次に読む本
600ページ超と重く、抽象度も高い。通読の負荷に見合うかは立場による。構造として見る視点だけなら、要点を拾う読み方でも足りる。日々の実践なら 心理的安全性のつくりかた、対話の技法なら 他者と働く が隣に並ぶ。
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