最高の結果を出すKPI実践ノート の書影

最高の結果を出すKPI実践ノート

中尾隆一郎

KPIの考え方は分かった。だが自社の数字に落とせない。手を動かして決めるための論点を3つ紹介する。

✓お勧めする人

  • KPIの考え方は分かったが絞れない
  • 自社の数字で手を動かしたい
  • チームで決める場を持つ

−おすすめしない人

  • まず概念から理解したい
  • 読み物として読みたい

著者について

中尾隆一郎

元・リクルート 事業責任者

経歴
リクルートで住宅情報事業やスーモカウンターの事業責任者を担当
実績
スーモカウンターの事業を6年で売上30倍に伸ばした経験を演習形式に落とした

フォレスト出版 / 2020年9月

目的

KPIを1つに絞る、という考え方は理解した。だが自社の数字に当てると、どれも大事に見えて絞れない。

理解が足りないのではなく、手順を踏んでいない。本書を読む目的は、書き込みながら自社のKPIを1つ決め切ることにある。

論点1 ③を飛ばすと、追いやすい数字が選ばれる

① 目標を数字で置く 今期の受注 12億 ② 工程に分解する リード→商談→提案→受注 ③ 最も効く工程を選ぶ 提案から受注の転換率 ④ 追う数字を1つにする 提案件数あたりの受注率 ③を飛ばして④から決めると、追いやすい数字が選ばれる
KPIを決める4つの手順。

本書が示す順序は4段ある。

  • 目標を数字で置く / 工程に分解する
  • 最も効く工程を選ぶ … ここを飛ばしやすい
  • 追う数字を1つにする

3段目を省くと、集計しやすい数字がKPIになる。架電数や訪問数が選ばれるのはこの経路だ。

いちこ

いちこ

取りやすい数字を選んでいました。
シュン

シュン

みんなそうなるんだ。取りやすさは大事だけど、効くかどうかを先に見る順序なんだよ。

論点2 信号として使えるかを3つで確かめる

候補にしたKPI ① 現場が自分で動かせるか 動かせないものは信号にならない ② 毎週見られるか 月に1回しか出ない数字では手遅れになる ③ 悪くなったら手が決まっているか 対応が決まっていないなら見ても意味がない 3つのどれかが欠けている数字は、ダッシュボードの飾りになる
KPIが信号として使えるかを3つの条件で確かめる。

候補が出たら、本書は条件で絞る。

  • 現場が自分で動かせるか … 動かせないものは信号にならない
  • 毎週見られるか … 月1回しか出ない数字では手遅れになる
  • 悪くなったら手が決まっているか … 決まっていないなら見ても意味がない

3つのどれかが欠けている数字は、ダッシュボードの飾りになる。考え方の側は 最高の結果を出すKPIマネジメント が本体にあたる。

論点3 置いたら変えられない約束ではない

置いて終わる 設定 期末 効かないKPIを期末まで追い続ける 毎週見て、必要なら置き換える 効いていないと分かった時点で差し替える 残りの期間を、効く数字に使える KPIは一度置いたら変えられない約束ではない
置いて放置する場合と、毎週見て必要なら置き換える場合。

効かないKPIを期末まで追い続ける組織は多い。本書の運用は効いていないと分かった時点で差し替える。

残りの期間を効く数字に使えるかどうかが、ここで分かれる。相関と因果の見分けは そのKPI、本当に成果につながるか に手順がある。

いちこ

いちこ

一度決めたら期末まで変えてはいけないと思っていました。
シュン

シュン

変えないほうが管理は楽なんだけどね。効かないと分かってるなら、早く変えたほうが得なんだ。

この本の限界と、次に読む本

演習が中心で、読むだけでは得るものが少ない。前作の 最高の結果を出すKPIマネジメント を先に読み、本書で手を動かす順序になる。数字の分け方そのものは同じ著者の 「数字で考える」は武器になる に。

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自社の数字で確かめる

この本の考え方を、統計で検証する側の記事です。

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