満足度は高い。それなのに解約される。聞き方そのものを変える論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- 満足度調査が形骸化している
- 解約の兆候を掴みたい
- 顧客の声を指標にしたい
−おすすめしない人
- 指標の計算方法だけ知りたい
- 少数の顧客しかいない
著者について
フレッド・ライクヘルド・ロブ・マーキー
ベイン・アンド・カンパニー 名誉ディレクター
- 経歴
- 同社で顧客ロイヤルティの研究と実務に携わってきた
- 実績
- NPS(ネット・プロモーター・スコア)の考案者として知られる
目的
顧客満足度調査では8割が「満足」と答えている。それなのに更新時に解約される。
顧客が嘘をついているのではなく、気を使わせる質問をしている。本書を読む目的は、本音が出る聞き方に変えることにある。
論点1 「満足ですか」は気を使わせる質問
「ご満足いただけましたか」には、だいたい「満足」が返る。
一方「知人に勧めますか」は、自分の信用を貸せるかを問う。自分の損得がかかるので、正直に答えやすくなる。
いちこ
質問を変えるだけで、そんなに違いますか。
シュン
違うよ。満足ですかは相手を気遣う質問だけど、勧めますかは自分の話になるからね。
論点2 中間を数えないから、動きが見える
0〜6を引き、7〜8は数えず、9〜10を足す。中間を落とすので、両端の変化がそのまま出る。
平均点だと両端の変化が打ち消し合って何も見えない。指標の設計としてここが要点になる。
論点3 価値は、低い回答に誰が連絡するかで決まる
調査を配ってスコアを報告するだけなら、点数が上下するだけで現場は変わらない。
- 低評価の人に電話する
- 理由を聞いて直す … 解約が1件止まる
指標の価値は点数ではなく、その後の行動を誰がやるかで決まる。解約の兆候を見る話は カスタマーサクセス に。
いちこ
低い点をつけた方に連絡するのは、勇気が要ります。
シュン
要るね。ただ低い点をつけた人は、まだ関心がある人でもあるんだ。無関心なら答えてもくれないから。
この本の限界と、次に読む本
大企業の全社導入が前提で、記述も冗長。指標そのものへの批判もあるので、鵜呑みにせず運用の部分だけ取るのが現実的。KPIの絞り方なら 最高の結果を出すKPIマネジメント、受注後の設計なら カスタマーサクセスとは何か が隣に並ぶ。
Amazonで見る Amazonのアソシエイトとして、SaleStats Lab は適格販売により収入を得ています。
自社の数字で確かめる
この本の考え方を、統計で検証する側の記事です。
KPIと予実のほかの本
- THE MODEL 福田康隆
- 最高の結果を出すKPIマネジメント 中尾隆一郎
- 最高の結果を出すKPI実践ノート 中尾隆一郎
- 「数字で考える」は武器になる 中尾隆一郎
- 売上最小化、利益最大化の法則 木下勝寿