売上目標は達成した。だが忙しさだけが増えた。利益率を軸に置き直す論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- 売上は伸びたが利益が出ない
- 顧客ごとの採算を見ていない
- 施策を止められずにいる
−おすすめしない人
- 売上規模の拡大が明確な方針
- BtoBの大型案件だけを扱う
著者について
木下勝寿
北の達人コーポレーション 社長
- 経歴
- 高い利益率を維持したまま上場企業を経営してきた
- 実績
- 売上より利益率を軸に置く運営の仕方を公開した
目的
売上は前年を超えた。人も増やした。それなのに利益は変わらず、現場の余裕だけが無くなった。
成長していないのではなく、売上を軸に置いている。本書を読む目的は、利益率を保ったまま動かす発想に切り替えることにある。
論点1 売上が大きいほうが強い、とは限らない
売上100で利益5と、売上60で利益17なら、手元に残る額は後者が大きい。
売上を追うと、利益の薄い案件も取りにいくことになる。忙しさだけが増える構造はここから生まれる。
いちこ
売上が減ると、会社として縮んで見えませんか。
シュン
見え方はそうだね。ただ利益が出てないと次の投資ができないから、結局縮むんだよ。
論点2 止められる形で始めているか
固定費は売上が落ちても減らない。だから効かないと分かった後も払い続けることになる。
営業の施策も同じだ。年間契約のツールや専任の増員は、効果が出なくてもすぐには止められない。始める前に、止めるときの条件まで決めておく。
論点3 売上の大きい顧客が、最も儲かるとは限らない
売上順ではA社が最重要に見える。だが対応工数を引くと、順位が入れ替わることがある。
値引き、特別対応、頻繁な仕様変更。これらを引いた後の数字で並べ直すと、注力先が変わる。粗利の見方は ストーリーでわかる財務3表超入門 に。
いちこ
大口のお客様ほど、手がかかっている気はします。
シュン
感覚としてはあるんだよね。それを数字にすると、配分を変える根拠になるんだ。
この本の限界と、次に読む本
著者の会社が消費財の通販で、商材の性質がかなり違う。数値基準をそのまま持ち込むと合わない。KPIの絞り方なら 最高の結果を出すKPIマネジメント、投資の判断なら ファイナンス思考 が隣に並ぶ。
Amazonで見る Amazonのアソシエイトとして、SaleStats Lab は適格販売により収入を得ています。
自社の数字で確かめる
この本の考え方を、統計で検証する側の記事です。
KPIと予実のほかの本
- THE MODEL 福田康隆
- 最高の結果を出すKPIマネジメント 中尾隆一郎
- 最高の結果を出すKPI実践ノート 中尾隆一郎
- 「数字で考える」は武器になる 中尾隆一郎
- ネット・プロモーター経営 フレッド・ライクヘルド・ロブ・マーキー