数字は出せる。だが数字で考えられていない。分けること・揃えること・概算することを扱う論点を3つ紹介する。
✓お勧めする人
- 数字を出しても判断に繋がらない
- 部下に数字の扱いを教える
- 概算が苦手
−おすすめしない人
- 統計的な分析手法を学びたい
- 既に分解の習慣がある
著者について
中尾隆一郎
元・リクルート 事業責任者
- 経歴
- リクルートで住宅情報事業やスーモカウンターの事業責任者、人材開発も担当
- 実績
- 現場で数字を扱ってきた経験から、分け方と概算の仕方を整理した
目的
会議で「解約率8%」と報告した。高いのか低いのか、誰も判断できないまま次の議題に移った。
計算が苦手なのではなく、数字を分けていない。本書を読む目的は、数字を判断に使える形にする3つの作業を身につけることにある。
論点1 数字で考えるとは、分けること
「解約率8%」を期間で割ると、1年未満18%、1年超2%と出る。最初の1年が勝負だと分かる。
- 分け方の候補 … 期間 / 規模 / 商材 / 担当 / 獲得経路
分ける軸を2つ持てば、打ち手が書ける粒度まで降りる。計算そのものは足し算と割り算で足りる。
いちこ
全体の数字を見ていれば足りると思っていました。
シュン
全体は結果なんだ。分けないと、どこに手を入れればいいかが出てこないんだよ。
論点2 比べる前に単位を揃える
A支店8,000万、B支店5,000万。Aのほうが強いように見える。だが人数で割ると逆になる。
- A … 8,000万 / 10名 = 800万
- B … 5,000万 / 4名 = 1,250万
合計の比較は、規模の違いを強さに見せてしまう。1人あたり、1件あたり、1時間あたりに揃えてから比べる。
論点3 判断に小数点以下は要らない
集計を依頼して3日待ち、やる価値がないことが3日後に分かる。本書が勧めるのはその場で桁を掴むことだ。
「だいたい月100件 × 5万 = 年6,000万の規模」まで出れば、やるかやらないかは決まる。精度が必要になるのは、やると決めたあとだ。
次に数字を聞かれたら、集計を頼む前に自分で概算を1つ出す。桁が合っていれば判断には足りる。
いちこ
正確でないと出せない気がしていました。
シュン
判断に使うなら桁で十分なんだ。正確さが要るのは、報告書に載せるときだよ。
この本の限界と、次に読む本
入門に徹していて、分析経験がある人には既知の内容が並ぶ。より体系的に学ぶなら 定量分析の教科書、因果まで踏み込むなら データ分析の力、KPI設計なら同じ著者の 最高の結果を出すKPIマネジメント が続く。
Amazonで見る Amazonのアソシエイトとして、SaleStats Lab は適格販売により収入を得ています。
自社の数字で確かめる
この本の考え方を、統計で検証する側の記事です。
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